いびきを改善したい方なら、原因の説明は何度も目にしていると思います。 「それは知っているから、どうすれば」 が本音ですよね。

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「いびき」は上気道が狭くなることが大きな原因になります。
■仰向け(上向)で寝る
舌の根元部分が喉方向に落ち込む事で気道が狭くなり、呼吸をする時の空気抵抗が増すためにいびきが発生します。
上の図は単純に気道を示した簡略図なので、平常時の舌の位置は違います。

■鼻の疾患
人は呼吸を無意識におこなっています。 その際、鼻で呼吸するのが正常な状態です。

理由は 「外気と共に取り込んだゴミや細菌を防ぐ」 「外気を直接肺に取り込む前に、加温・加湿を行う」 等です。 鼻に何らかの疾患があると鼻呼吸が困難になりますので、選択の余地がなく口で呼吸する事になります。 この場合、鼻が原因で口呼吸(いびき発生)となるので、「鼻いびき」と呼ばれています。 口を閉じて寝ているのに、鼻からいびきのような音が発するのは「鼻いびき」ではありません。 この症状が出ている方は、鼻呼吸を妨げる程ではない「軽度の鼻の疾患」があるようです。 鼻で呼吸してみて「スースー」ではなく、「ピーヒャー」のような異音を発していませんか? この方は就寝前に、《2》でご紹介する「鼻うがい」を試してみて下さい。 きっと、驚くほど呼吸が楽になるはずです。

■口呼吸
身体は鼻呼吸を前提に出来ているのですから、起きている時も寝ている時も、口呼吸より鼻呼吸の方が楽に呼吸が出来ます。 もともと口での呼吸は抵抗があるのですから、更に仰向け寝で気管が狭くなると、息苦しく感じるのも当然です。

■アルコール(飲酒)
飲酒により身体の筋肉が緩むので、上気道の筋肉がたるんで気道を狭める原因になります。

■肥満
体内脂肪により、上気道が狭くなる事で呼吸の抵抗が増します。

ご自身のいびきを聞いた事がありますか? 安価な製品もありますので、セルフチェックをお勧めします。

「寝苦しい」とか「息苦しい」と感じ、寝返りをうつ事が多いのではないでしょうか。 もちろん寝返りは悪い事ではなく、身体の重みによる筋肉疲労や、圧迫されて血液の循環が悪くなるのを防ぐ為の自然な行為です。 しかし、息苦しいと感じて”もがく”ように寝返りを繰り返すのでは快眠も程遠く、疲れも取れません。 就寝前に呼吸を楽にしておくと、息苦しくて寝返りを打つ事が減りますので、リラックスして睡眠できるようになります。 大半は”鼻炎・蓄膿”などの鼻の疾患なので、まずこれを緩和しましょう。

鼻うがい専用の薬液や器具は薬局でも売っているのですが、今回は家にあるもので代用しましょう。 水道水だと鼻腔が「ツーン!」と痛みますので、塩水を使います。 (シャワーやプールで鼻から水が入った時の痛みです)

塩分0.9%くらいの食塩水を作り、飲み口の広いコップに満杯に注ぎます。 塩の場合はペットボトルのふた1杯分で9gになるので、これを水1?に混ぜれば塩分0.9%くらいになります。

やり方ですが、片方の鼻の穴をふさぎ、もう片方の鼻の穴からコップの食塩水を吸い込みます。 コップを持っていない方の指先で、小鼻を押しつぶすようにふさぐとやりやすいです。
  • 鼻腔の奥まで満たさなくてもいいので、そのままの状態で2〜3秒息を止めた後、コップから鼻をそらして鼻から息を吐き出します。 これを2〜3回繰り返します。
正面を向いて行うと、一気に喉に流れ込んでしまうので、必ず下を向いて行いましょう。 始めのうちは飲み込んでしまったり、むせる事がありますので、少しずつ様子を見ながら試して下さい。 慣れてくれば吸い込んだ塩水を口から出せるようになり,更に効果の高い鼻うがいが出来るようになります。

慣れるまでは床や衣服を濡らしてしまうと思います。入浴時なら周囲を気にせず練習できるのでお勧めです。

園芸用の水差しは使いやすいです。

逆さまにした方が使いやすので、ボトル内のチューブを切り取ります。 この園芸用の水差しは、100円ショップでも購入出来ます。
下を向いた状態で鼻穴に水差しの先端(2cm程度)を差し込み、鼻から息を吸い込みながら水差しを押して使います。 飲み込みそうで不安だと思いますが、下を向いていれば喉奥に行かず、口中に溜まります。 鼻うがいのスッキリ感を体験すれば、「鼻から口へ」の気分的な抵抗感はなくなると思います。

水差しは簡素な作りのものが多く、先端が細いので鼻奥まで深く差し込んだり、鼻腔を傷付けない様に気を付けて下さい。

上記は慣れるまで難しいかも知れませんので、販売されている「鼻うがい」製品の中で、とても使いやすい商品をご紹介します。

補足

この場合、花粉対策用のスプレーでは効果が望めません。 鼻通りを良くし、呼吸を楽にする「鼻づまり・鼻炎」用のスプレーを選んで下さい。

今、このページをご覧になっているあなたの舌の位置はどうなっていますか?

前歯の裏側から上あごにピッタリと接していて、鼻で呼吸をしていると思います。
この状態から仰向け(上向き)に寝ますと、舌の根元部分が喉方向に落ち込むので気道が狭くなります。 それでも呼吸をしなければならないので、息を吐き出す力で強引に隙間を広げますが、すぐに舌根で気道が狭くなり・・・この繰り返しでいびきが発生します。 狭い所に風を吹き込むと音が出る「笛」や「すきま風」と似ています。
  • 仰向け寝は舌根が気道をふさぐ為、いびきや睡眠時無呼吸症の原因になります。

    横向き寝は気道が圧迫されにくく、呼吸が楽になります。
この影響を受けにくい横向き寝ですが、不安定な体勢なので、いつの間にか仰向けになってしまいませんか? これを防ぐには、寝具を見直す必要があります。

しかし、効果も試せない高額な寝具を買う必要はありません。 聞いた事があると思いますが、抱き枕(長い枕)を使用するのもよいのですが、「翌朝目覚めたら、抱き枕が布団の外に転がっていた」なんて笑い話が1つ増えるかも知れません。 結局は寝返りで押し出されることなく、睡眠時に効果を持続させられる寝具は”枕”ではないでしょうか。 ひとことで枕といっても「高さ・硬さ・大きさ」など色々ありますが、ここでは”形”を見直し、この枕を推奨します。
  • ポイントはL字型の形状にあります。
先程お話した抱き枕と、枕が一体化しています。 寝返りをうっても頭が枕から外れる事がないのは、身体が枕を必要としているからではないでしょうか。 その枕の一部が”抱き枕”になっているのですから、起床されるまで横向き寝の体勢をサポートしてくれるのです。
最後の記述になりますが、寝返りは身体にとって必要な行動です。 ですから身体を固定したり、両側にクッションなどを置いて横向きの姿勢を保つのは良くありません 例えば、バスタオルなどを詰めた大き目のリュックを装着するのは試しても良いと思います。 これなら仰向けにはなれませんが、うつ伏せになれますので血行の妨げにはなりません。 (首筋を圧迫するようでしたら別のリュックに変更するか、使用を中止して下さい。)

枕には好みがあると思いますので、その他の枕を紹介させていただきます。

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